『ポストコロナ・ウィズコロナ時代の経済社会の変化に対応するための企業の思い切った事業再構築を支援!』
と打ち出された経済産業省の目玉事業「事業再構築補助金」の影響もあり、多くの方々が「自社の事業再構築ってどうすればよいのだろうか!?」と考える時間を持たれたと思います。第1回目の締切日には申請が殺到してサーバがダウンするほどの反響で、私自身もこの1カ月は本当に多くのご相談に対応させていただきました。
……タイトルで「事業再構築について」と「補助金」の3文字を抜いたとおり、このコラムでは補助金の話を抜きにして、新規事業を実施するにあたり押さえるポイントについて1点だけ触れたいと思います。
それは「で、だれがやるの?」ということ、つまり担当や役割分担が明確になっているか、そこにムリはないか、ということです。
これまで(深い浅いはありますが)様々な新規事業や創業に携わらせていただきましたが、成功するかしないか以前の話として、計画が進むか進まないかを左右するのが「で、だれがやるの?」という点でした。さらに言うと
・だれが
・いつまでに
・なにを
・どんな状態にする
が明確になっているかどうか(当事者の目線がそろっているかどうか)で、進むか進まないかが分かれると思います。
新しい事業を考えるときに「目指す姿の明確化」「強み×機会」「自社の歴史×潮流(トレンド)」はもちろん大切ですし、考えていて楽しいのですが、「だれが、いつまでに、なにを、どんな状態にする」という地味な内容も押さえておかないと、そもそも事業が進まず計画が良かったのか悪かったのか判断すらできません。
事業再構築補助金の計画書にも後半に「実施体制、スケジュール」を明確にするよう書いてあります。「だれが」を明示しろとは書いてませんが、補助金の採択に関わらず必ず必要になることなのでぜひ思い描いていただき、地域の関係者みなで協力し、何とかしてこの難局を乗り越えたいものです。
それではまた。